上州富岡駅

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今日は世界遺産に登録された富岡製糸場の玄関口として昨年竣工した上州富岡駅(設計:TNA)を見に行ってきました。

富岡製糸工場の「木骨煉瓦造」から、また現代につながる「鉄骨煉瓦積造」という新しい構造により鉄骨の大屋根を支える駅舎というより、ただ大屋根の下の街の広場とも言えるようなおおらかな半外部空間が実現されていました。鉄骨の座屈を抑える煉瓦壁の足元はベンチにもなり、点在するコンコース、駅務室、待合室、観光情報コーナー等の滞在の場が提供されています。公共空間としての駅舎がこの街の小さな雰囲気がそのまま切り離されることなく、まるで家の縁側や公園のベンチに座るように思い思いに時間を過ごしている街の人の風景がありました。

世界遺産の街としてイメージに傾斜したような駅舎ではなく、地方の私鉄駅としてその街の人々にとっての規模や需要に合った交流の場としての新しい公共空間の在り方を提示されているように感じました。

DSC_3961鉄骨を煉瓦で完全に隠すべきかどうか議論になったようだ

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DSC_3953日陰が居場所をつくる

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DSC_3942目地は建築家の指定で奥目地になったそうだが、その理由を聞いてみたい

DSC_3955煉瓦にテンションをかける臥梁のStPLが目地に隠れて入っているのが分かる

DSC_4032ベンチで待ち時間を過ごす高校生たち

DSC_3948木漏れ日が落ちる様子は公園のようなおおらかさを感じさせてくれる

DSC_4009埋設された照明

DSC_3975駅から公園へ連続していく

DSC_3993街から見ると大屋根の存在は薄れて、街並みや山並みに溶け込んで見える。現場の施工中には煉瓦が積まれる前のこの大屋根だけがあり、存在感がとても強かったため、この風景を想定した計画だったことには驚いた。

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DSC_3936改札と待合いから駅前広場を見る。まるで住宅の建具を開放しただけの縁側のようにも見えてくる。

DSC_4047コンコースから駅の煉瓦壁の向こうに富岡製糸場への道が続いて見える

DSC_3929コンコースから改札まではスロープでつながり、階段通路などはない


煉瓦職人・高山登志彦

今日、事務所に煉瓦職人の高山登志彦さんにお越しいただきました。
高山さんはTNAの上州富岡駅の現場をご担当されたデザイン性の高い組積建築を数多く手がけていらっしゃいます。

高山さんとは昨年その上州富岡駅の施工現場で初めてお会いしました。
私のSHIRASUの組積に共感いただき、事務所に会いに来てくださいました。
高山さんがこれまで組積の現場でお会いされた建築家(白井晟一・前川國男・大宇根弘司・鬼頭梓・石山修武・武井誠など)の方々の組積への姿勢や、現場でのものづくりの視点などをエピソードを交えながらお聞かせいただきました。

私が担うべき使命までご教示いただき、改めて凄い職人さんだなと感心させられました。高山さんとコラボできるような仕事をつくっていきたいです!
この出会いに感謝感激の一日でした。

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高山さんが組積工事をご担当された上州富岡駅(設計:TNA)